2014年2月5日
Lamp 7thアルバム『ゆめ』リリース



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ブラジル音楽のすすめ ■第5回 Edu Lobo
今日は、僕がブラジル音楽の中でも比較的早い時期に聴いたエドゥ・ロボについて書きたいと思います。


エドゥ・ロボの魅力が凝縮されたキラー・チューンというと、
「Ponteio」「Upa Neguinho」「Casa Forte」「Zanziber」などが思い浮かびますが、
彼の音楽はけしてポップなものではなく(僕はそう思います)、しかし耳に残るもので、
すごく変わっているなと思うのが、そのハーモニー感です。

とにかく不協和音を使いまくる。

平気で半音とか一音とか隣同士の音を当ててきます。
それもさりげなく当てるのではなく、
あからさまに不協和音を鳴らすんですね。

ですので、人によっては、彼の音楽がとても不快に感じるかもしれません。

しかし、不協和音というのは、緊張感を生みますし、
また、中毒性があるので、慣れてくると病みつきになります。



まず、上に挙げました内の「Zanziber」と「Casa Forte」を貼っておきます。
「Zanziber」は頭から、「Casa Forte」は3分8秒からとなっています。

「Zanziber」〜「Casa Forte」



この2曲は、1970年にリリースされた『Cantiga De Longe』というアルバムに入っております。
演奏は、エルメート・パスコアルやアイアート・モレイラ等がこの時期に組んでいたカルテット、Quarteto Novoによるものです。
これ、演奏が凄くかっこいいでしょう?
特に、「Zanziber」におけるエルメート・パスコアルのピアノの刻みやウーリッツァーソロ、「Casa Forte」でのフルートにしびれます。



もう一つ、YouTubeにある音源を貼っておきます(少し音量が小さいです)。

「Upa Neguinho」


これは「Upa Neguinho」という曲で、エドゥ・ロボがまだけっこう若くて、かっこいいですね。
ギターを弾くときの右手ですが、ダウンストロークよりアップストロークが強くなっています。そして、そのアップストロークでリズムをとる。これがブラジル音楽のノリです(と分かったように言ってみます。でも多分そう)。
ブラジルの人はこういう傾向がありますが、特にエドゥ・ロボはそれが顕著です。

「Ponteio」「Upa Neguinho」「Casa Forte」あたりは世界中で多数のカヴァーを生んでいますが、それは紛れも無く原曲がかっこいいからです。
かっこいいのに飽きない。
飽きないというのは、これもやはりそのハーモニーが普通じゃないからなんだと思います。



代表曲の中でも僕は「Ponteio」が一番好きかもしれません。
滅茶苦茶かっこいい曲なので、ここに載せたいのですが、僕が一番好きな70年の『Sergio Mendes Presents Lobo』に収録されているヴァージョンが見つからなかったので、代わりにこれを載せます(少し音量が大きめです)。

Ulisses Rocha「Ponteio」


Ulisses Rochaという人の「Ponteio」のカヴァーです。
ギター1本のインストになっています。

途中で終わってしまいますが、いくつかYouTubeにあがっている中で一番テンポが速く音に迫力があるヴァージョンです。
フルで聴きたい人は「Ulisses Rocha Ponteio」で検索すれば、色んなライブの映像が出てきますよ。


もう1曲、あまりメジャーではないかもしれませんが、いかにもエドゥ・ロボといった趣の曲をもう一つ載せておきます。



1976年にリリースした『Limite Das Aguas』の1曲目「Uma Vez Um Caso」という曲です。
エドゥ・ロボとデュエットしている女性は、ジョイスです。



エドゥ・ロボのアルバムについて、以下、過去に書いた記事があるものはリンクを付けて載せておきます。


『A musica de Edu Lobo Por Edu Lobo』 1965年 1stアルバム、バックはタンバ・トリオ。
『Edu canta Zumbi』 1965年 音楽的には聴くに値しないアルバム(舞台の台詞等がメイン)。
『Edu & Bethania』 1966年 マリア・ベターニアとの共同名義盤。
『Edu』 1967年 地味で静かなアルバム。下部にレビュー少々有ります。
『Sergio Mendes presents Lobo』 1970年 アメリカのマーケット向けに作られたアルバム。(大したレビューを書いてません。悪しからず)
『Cantiga de Longe』 1970年 上のアルバムと同時期にほぼ同じメンバーで作られたアルバム。お薦め。
『Missa Breve』 1972年 宗教色が強いアルバム。お薦め。
『Limite Das Aguas』 1976年 バンダ・ブラッキ・ヒオのメンバーが参加したりでちょっとファンキーな曲もあり。
『Camaleao』 1978年 CDは長いこと廃盤。内容的にはこの頃から段々と大人っぽくなっていく。
『Tempo presente』 1980年 ジョイス、ドリ・カイミが参加したアルバム。
『Edu & Tom』 1981年 ジョビンとの共同名義。落ち着いた好盤。


| ブラジリアン・ミュージック入門 | 19:57 | - | - |
ブラジル音楽のすすめ ■第4回 Djavan
今回ご紹介するのは、MPBアーティストの中でも非常にブラジル人らしい音楽性を持ったジャヴァンです。
これぞブラジル人のハーモニー感覚とリズム感覚、そしてブラジル人の声といった感じです。


彼は、1976年に最初のアルバムを発表し、以降コンスタントに作品を出し続け、80年代には海外進出を果たしたアーティストです。

30年以上前にこんなに洗練されたポップスをやっていたというのが驚きの一つでもあります。

まず、ご紹介するのは2ndアルバムに入っている「Serrado」という曲。
アルバムがリリースされたのは1978年です。
曲本編は0分40秒過ぎから。





そして、1980年の3rdアルバム『Alumbramento』より、感動的な「Dor E Prata」。
歌の音が伸びるところ、そしてアレンジがまた良い。





4thアルバム『Seduzir』からは、彼のリズムとメロディー、ハーモニーの感覚が良い形で表現されている「Jogral」を。
凄い曲、そしてアレンジです。よくこれを歌えるなという感想が出ますね(歌い終わった後に「フー」と言っているのが聞きとれます)。





そしてスティーヴィー・ワンダーも参加したことで有名な82年の5枚目のアルバム『Luz』からは、僕の一推しの曲「Capim」。
ギターのこういう刻み方(ずっと裏拍)は、欧米のポップスではあまりないけど、ブラジル音楽ではけっこう聴かれます。





いかがでしょうか。


この後、時代が進むにつれて、ジャヴァンの音楽性はどんどんアメリカ的に洗練されていきます。


音作りや演奏の面白さ等賛否があると思いますが、いずれにしても作曲やアレンジの参考になるようなものばかりだし、彼が他にない音楽を作り続けてきたことは間違いありません。
いつの時代もけして失われなかった彼の個性がしっかり音に刻まれていて、凄い人だなと感じます。


| ブラジリアン・ミュージック入門 | 13:20 | - | - |
ブラジル音楽のすすめ ■第3回 Antonio Carlos Jobim
アントニオ・カルロス・ジョビンはブラジルで最も有名な作曲家です。

1950年代後半から60年代にかけてはBossa Novaの数々の名曲を数々作りました。
1970年代はブラジル的でありながらも特にクラシックからの影響が色濃く出て、荘厳な印象の作品が目立つようになりました。
1980年代は自身のバンドを率いてキャリアの総決算とも言える名曲の数々を生み出しました。



ジョビンのキャリアの中でも世間的に最も有名なのがBossa Nova期の楽曲群じゃないかと思います。

代表曲の中でも、第1回でも紹介した「The Girl From Ipanema」に加え、「Chega De Saudade」「Disafinado」「A Felicidade」は本当に素晴らしいんです。
個人的にこの4曲はBossa Novaの最高峰だと思ってます。

今日は、映像を沢山リンクしましたので、時間のある時にゆっくり見ていただけたらと思います。


星の数ほどある「Chega De Saudade」のカヴァーで特に好きなのは、ジョアン・ジルベルトと娘のベベウ・ジルベルトのこのヴァージョン。





そして、同じく星の数ほどある「A Felicidade」のカヴァーの中でも特に好きなのが、Putte Wickmanというスウェーデンのクラリネット奏者とアコーディオンとスキャットをユニゾンさせるマルチ・プレイヤーSivucaの共演ライブのこのヴァージョン。




「Disafinado」はジョアン・ジルベルトの『Getz/Gilberto』ヴァージョンが一番好きかな。こちらの映像は割愛します。




そして、それらよりかはマイナーだけど、60年代のジョビンには他にも良い曲が沢山あります。

まずは、「Surfboard」。



こちらの演奏は、80年代に入ってからのもので、ジョビン自身のバンド「バンダ・ノヴァ」によるこのヴァージョンはかなり良いです。
「バンダ・ノヴァ」は女性の歌をユニゾンで4人5人と重ねるのですが、一人一人の声が本当によくて、音程感などもファミリーバンドとはとても思えないクオリティです。



美しさに感動する曲として挙げたいのは「Por Causa De Voce」。
ジョビンのライブ・ヴァージョンから。
曲は60年代からあるものですが、このYouTube音源はおそらく『Live at Minas』という81年のライブアルバムに収録されているものです。





上の「Por Causa De Voce」と曲調が似ていますが、「Caminhos Cruzados」も感動的な曲です。
ジョアン・ジルベルトのアルバム『Amoroso』より。
これはもしかすると、70年代に入ってからの曲かもしれません。





今日は、割と早い時期に作られたジョビンのお薦めの名曲を中心に紹介しました。

続きはまた今度。

| ブラジリアン・ミュージック入門 | 23:21 | - | - |
ブラジル音楽のすすめ ■第2回 Marcos Valle


Marcos Valle 『Samba'68』1968年


「ブラジル音楽のすすめ」第1回目のJoao Gilbertoに続いての第2回目はこれ。
Marcos Valle(マルコス・ヴァーリ)の1968年の『Samba'68』。

これは、同じボサノヴァでも、前回書いた『Getz/Gilberto』ようにジャズっぽいクールな感じは薄く、愛に満ちた幸せ感たっぷりの全編男女デュエットのボサノヴァです。

やはりこれも、ボサノヴァの入門盤として入りやすい、非常にポップな仕上がりの1枚だと思います。また、『Getz/Gilberto』同様、アメリカ録音でして、アメリカのマーケットを狙って作られたものだそうです。
選曲も、それまでのマルコス・ヴァーリのベストとも言えるものですし、歌詞もポルトガル語ではなく、英語で歌われています。
そういう面で、僕ら日本人にもとっつきやすさがあるかも知れません。
ちなみに、60年代後半というと、ブラジル国内ではボサノヴァという音楽は既に過去のものと認識されていたようです。

奥さんであるアナマリアとのデュエットが気持ちよく、男女デュオのアレンジのお手本のような1枚。
収録曲がいくつか重なる1965年のアルバム『O Cantor E O Compositor』と聴き比べると、このアナマリアの存在がこのアルバムを非常にポップなものにしているのがわかります。

代表曲「So Nice(Summer Samba)」や「The Answer」はハーモニーとリズムが典型的なボサノヴァのスタイルの曲。曲としての出来もとても良い。
また、「The Face I Love」は個人的に一番好きな曲で、これはまだ僕らが1stを出す前によくライブで演奏していた曲でもあります。
他にも、「Batucada」や「Pepino Beach」「It's Time To Sing」「Crickets Sing for Anamaria」「Chup Chup, I Got Away」など洒落た雰囲気のノリの良い曲が多く散りばめられている上、
バラードのようなゆったりした「Safely In Your Arms」や「She Told Me, She Told Me」「If You Went Away」も慣れた頃にすごく美しく感じる曲です。


それでは、僕が一番好きな曲。
マルコスとアナマリアのハーモニーが心地よい「The Face I Love」。


| ブラジリアン・ミュージック入門 | 16:16 | - | - |
ブラジル音楽のすすめ ■第1回 Joao Gilberto

日頃、このブログに、自分のバンド「Lamp」の活動報告を主として書いているほか、
僕が気に入って聴いている音楽についても書いておりますが、
聴いている音楽についてあれこれ書いていることが、
どうも情報が煩雑になっていたり、分かりやすさに欠けていたりで、
「普段、日本のインディーズ(もしくは邦楽)しか聴きません。」「ブラジルの音楽なんて全然知りません。」という方々もこのブログを見ているかと思いますが、
特にそういった方々にとっては、
ブラジルの音楽って、興味がないわけではないけど、書かれているそれが一体どんな感じの音楽なのかわかりにくい。とか、色々あってどれから聴いていいのかわからない。というようなことがあると思います。

そこで、普段の記事は今まで通り、これが良かったとか、あれが好きなどと、適当な感じで書いていきますが、
それとは別に、カテゴリーを「ブラジリアン・ミュージック入門」として、まだブラジルの音楽に触れたことがないという方々に対して、「もし興味がおありでしたらこんなCD(アルバム)がお薦めですよ。」といった感じで、そのような記事も並行して書いていきたいと思っています。

多分、全部で20回くらいで完結すると思います。
また、興味を持っていただいた方々の財布事情も考慮しまして、一気に何枚も薦める事はなるべく避けたいと思っていますので、更新は比較的ゆっくりになります。

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ブラジルという国には、なぜだかわかりませんが、素晴らしい音楽が信じられないくらい沢山あります。
僕もまだまだ知らない音楽が多いのですが、より多くの方とともにもっと良い音楽を聴いていけたらいいなという想いとともに、ここに入門編として、いくつか紹介しようと思った次第です。

まず、ブラジルの音楽を知るにあたって、Bossa Nova(ボサ・ノヴァ)とMPB(エミ・ペー・ベー)という二つのジャンルのようなものがあるということを知ってもらいたいと思います。

ボサノヴァ以降のブラジルのポップスをまとめてMPBと云います(MPBとは、ムジカ・ポプラール・ブラジレイラの略でして、カテゴリーとして、ブラジルのポピュラー・ミュージックということを意味しています)。
ここでは、まず、MPB紹介への橋渡しとして、ボサノヴァの名盤をいくつか紹介していきたいと思っています。

Bossa Novaとは、1958年以降から1960年代中盤までブラジルで流行した音楽で、すぐさまヨーロッパやアメリカでも流行しました。ジャズのハーモニーとサンバをゆったりさせたようなリズムの、静かで洒落た雰囲気の音楽で、最近の日本でも、バーやカフェ、はたまたテレビ番組に挿入されたり、日常のいたるところで流れております。ですので、誰もが耳にしたことがある音楽だと思います。

さらに、そのボサノヴァの流れの中で、(当時の)若い世代の音楽家が、伝統的なブラジル音楽やボサノヴァから影響を受けながらも、欧米の大衆音楽(ロックやポップス、ソウル、ジャズ、クラシックなど)の影響も受け、それまでのブラジルの音楽とは明らかに違った音楽を作り出していって、それがブラジルの大衆音楽として時代とともに様々な形で変遷していくのですが、それらの総称がMPBということになるのです。日本での一般的な認知度ではMPBよりもボサノヴァの方が高いと思います。

というわけで、Bossa NovaとMPBの名盤案内を始めたいと思います。

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第1回目はJoao Gilberto(ジョアン・ジルベルト)を紹介します。

彼は、アントニオ・カルロス・ジョビンという作曲家とともにボサノヴァを創った人でして、ジョアン・ジルベルトのギター奏法がなければボサノヴァというジャンルは確立されなかったといわれています。
ボサノヴァ以降のブラジルの音楽に多大なる影響を与えた人物です。近年、何度か来日してコンサートを行いました。

彼のいくつもある代表作の中から、『Getz/Gilberto』という1963年のアルバムを紹介します。


Stan Getz / Joao Gilberto 『Getz/Gilberto』1963年


これは、アメリカのジャズ・サックス・プレイヤーであるスタン・ゲッツという人と共同名義になっており、アメリカで録音されたアルバムです。

雰囲気は、これ以上ないっていうくらい落ち着いたとてもお洒落な音楽です。
これはボサノヴァ全般に言えることですが、恋人と過ごす時間を素敵なものにするBGMとしてもうってつけだと思います。

このアルバムの魅力は、ジョアン・ジルベルトという素晴らしい表現者がアントニオ・カルロス・ジョビンという大作曲家の代表曲(「The Girl From Ipanema」「Desafinado」「Corcovado」「So Danco Samba」「Vivo Sonhando」等)を演奏していること、ジョアン本人の歌とギターが非常にきれいに録れていること、それと、アストラッド・ジルベルトという可愛らしい声の女性の歌が聴ける事だと思います。
僕がこれを初めて聴いたとき、ジョアン・ジルベルトの歌声も衝撃的でしたが、アストラッド・ジルベルトの歌声もまた衝撃的でした。彼女のような声の歌い手は未だに聴いたことありません。
そしてボサノヴァを色々と聴いていくとわかりますが、ジョビンの曲って本当に凄いんですね。特にこの頃のジョビンの作るメロディーとハーモニーの組み合わせは様々な工夫に満ちています。


それでは、音を聴いてみましょう。
代表曲である「The Girl From Ipanema」です。
最初に歌っているのが、ジョアン・ジルベルト、途中から入ってくる女性がアストラッド・ジルベルトです。



はじめは「これがボサノヴァっていう音楽なのかぁ」というのをこの盤で体験してもらえば十分だと僕は思います。
聴いているうちに、この時代に録音された音の世界に飛び、もっと色んな魅力に惹かれていることでしょう。

こういう雰囲気のものがもっと聴きたいという方は、いくつかご案内差し上げますので、お気軽にお問い合わせください。
ただ、求めているものと違っていたら、その場合はすみません。

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